以前、このブログで記事を書いた「Mediterra Restaurant Bangkok」のご縁で、先日とある経営者の方と知り合いました。彼は、タイとアメリカのハーフでLA生まれのBrian Prasomsriさん。自身が立ち上げた「PACBEV」という会社で、イタリア産の高級クラフトビールやスピリッツ、ワインの輸入販売を行っています。
「Mediterra」はじめ「Appia」「Il Bolognese」「Lenzi」「IO Italiana」「Enoteca」といった人気のイタリアンや、ミシュラン二つ星の「Sühring」を顧客に持つお酒のプロ。今回は、そんなBrianさんだから知っている、バンコクのお酒事情やおすすめバーについて取材してきました。
「PACBEV」のオフィスはエカマイにあります。地域住民への感謝の気持ちを込めて、広い倉庫のスペースを開放し、お酒とフード、音楽を楽しめるブロックパーティーを毎年開催しています。オープンでフレンドリーなBrianさんの人柄が伝わる社風です。
ファインダイニングの増加によって、人々はよりおいしく、ストーリーのあるお酒を求めている
元々はシンハービールで有名な「ブーンロード・ブリュワリーカンパニー」でアジアの地域統括ディレクターを務めていたBrianさん。いつか起業してみたいと考えていたところに、タイでのクラフトビールブームの兆しが見えてきました。
過去にイタリアで2年間MBA留学していたBrianさんは、そこで出会ったイタリアのクラフトビールが持つ大きな可能性に気付いていました。折しもバンコクは観光バブルで、ファインダイニングが続々とオープン。食通が集まるアジア有数の美食の街として、存在感を発揮し始めたタイミングでした。
当時はまだ誰も注目していなかったイタリアのクラフトビールに狙いを定め、1846年創業・イタリア最古のビールメーカー「MENABREA」の輸入をスタート。このビールはイタリア人からリスペクトされているビールで、本物志向のイタリアンシェフたちと「PACBEV」の信頼の輪が拡がっていきます。
イタリアクラフトビール界のスター、テオ・ムッソ氏の「Baladin」も取り扱っています。ワインに限らずビールでも、同じ土地の料理とお酒はやっぱり相性が良いもの。イタリア産のクラフトビールを置いてあるかも、おいしいイタリアンレストランを見分ける指標の一つかもしれません。
「5年前、レストランのドリンクメニューにはマスブランドのお酒しか載っていませんでした。今ではクラフトビールやスピリッツ、ナチュラルワインも提供されています」
「PACBEVで扱うのは、原材料、製造プロセス、サステナビリティの全てをクリアしたお酒です。タイでは飲酒に関して厳しいルールも多いのは事実ですが、消費者の方にはお酒を楽しむ時に、より良い品質のものを選ぶ機会があることを知ってほしいと思っています」
「PACBEV」の扱うお酒はレストランやバーで楽しむほか、公式サイトから直接購入もできます。バンコクではここでしか出会えないお酒や、お得なセット販売もあるので家飲み派の方にもおすすめです。
お酒のプロのおすすめは?バンコクで行くべきバー
7月からバーの営業再開が許可され、少しずつバンコクの夜にも活気が戻ってきました。お酒のプロ、Brianさんがおすすめする、バンコクで行くべきバーとは?
Best Rooftop – Mojjo Rooftop Bar, Skybar Lebua Hotel
BTSプロンポンからもすぐの好立地にある「スカイビューホテル」32階のルーフトップバー「MOJJO Rooftop Lounge & Bar」。ハッピーアワーは毎日17時から!
黄金に輝くドームが有名な「ルブア アット ステート タワー」63階のゴージャスなルーフトップバー「Sky Bar」。ここは映画「ハングオーバー2」にも登場し、映画にちなんだカクテルも提供されています。
Best Speakeasy – Woodshed Bar, Copper Bar, J. Boroski
落ち着いて会話を楽しみたいときや、一人でゆっくりお酒を飲みたいときにぴったりなスピークイージー(隠れ家)バー。Brianさんのおすすめはこちらの3軒です。
スクンビットソイ31にあるレストラン「HARVEST」に併設のクラフトスピリッツ専門バー「The Woodshed」。お揃いのおしゃれな制服に身を包んだバーテンダーがクールなお店です。
「Vogue Lounge」でミクソロジストを務めていたFabio Brugnolaro氏が独立して開いたバー「Copper Bar」。選び抜かれたお酒と食材を使用した、独創的なカクテルが楽しめます。
世界のラグジュアリーホテルで経験を積んだ、熟練のミクソロジストJoseph Boroski氏の名を冠したバー「J.Boroski」。香港と上海にも支店があります。メニューはなく、バーテンダーとの会話によって作られるカクテルを楽しむ「おまかせ」スタイルです。
禁酒日やお酒の販売時間が細かく定められているタイ。在住者はもちろん、観光客にとってもお酒好きには少し残念なルールが多いですが、その制限の中でもより良いお酒と空間を追求したハイクオリティなバーが増えているのも事実。Brianさんのおすすめも参考に、バンコクのバー巡りを楽しんでみてくださいね。
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