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FEATURE / TRAVEL

「ベスパ」がモダンアートに。「HOUSE OF LA DOLCE VITA IN SCOOTER」展

初めてバンコクを訪れると、道路を走るバイクの数にまず圧倒される人が多いのではないでしょうか。それもそのはず、タイはバイクの世帯保有率が世界一なんだとか。老若男女の足として、バイクは根強い人気があります。

スクンビット・ソイ26の「Warehouse 26」で開催中の「HOUSE OF LA DOLCE VITA IN SCOOTER」展

今回は、そんなバンコクの街でもよく目にするイタリアのスクーター「ベスパ」の面白い展覧会について紹介します。

「HOUSE OF LA DOLCE VITA IN SCOOTER」展

「HOUSE OF LA DOLCE VITA IN SCOOTER」展示概要
会場:Warehouse 26(SUKHUMVIT 26, KLONGTON, KLONGTOEY Bangkok, Thailand)
期間:2月29日まで
火曜〜金曜:11:00〜20:00、土日祝:10:00〜19:00
月曜休館
入場料:190B
チケットはオンラインまたは会場で当日券が購入できます。

展示会場へのアクセス

スクンビット・ソイ26の突き当たり、「K-Village」の向かい側になります。

「HOUSE OF LA DOLCE VITA IN SCOOTER」の会場

こちらが会場の入口です。右手の階段を登って5つの展示室を見て回るルートになっています。

HOUSE OF LA DOLCE VITA IN SCOOTER」は昨年の11月23日からスタートした期間限定のミュージアム&カフェです。

イタリアPiaggio社の大人気スクーター「ベスパ Vespa」の歴史が学べるインスタレーションが、とてもフォトジェニックで話題を集めています。「LA DOLCE VITA(甘い生活)」とは、イタリアの巨匠フェデリコ・フェリーニの代表作へのオマージュでしょうか。

建物の中に入ると、右手に古い映画館のようなチケットカウンターがあります。ここで当日券(190B)を購入することができます。大きい荷物はこちらで預かってもらうこともできます。

※場内は5歳未満、身長90cm以下のお子さんは安全上の理由で入場できませんのでご注意ください。

チケットと展示のパンフレットもとてもポップで可愛いデザインです。入場のタイミングは1時間ごとに制限されています。

「HOUSE OF LA DOLCE VITA IN SCOOTER」の作品

スクーターの開発は、第二次世界大戦後に事業縮小を余儀なくされた飛行機部品の開発工場が、これらの部品を利用して二輪の小さな車を作れないかと模索したことが始まりだったのだそう。

「THE ORIGIN(起源)」という展示室では、天井からたくさん「ベスパ」のミニチュアが吊り下げられています。よく見ると、ベスパの車体には羽根が付いています。

これは、スクーターのエンジン音がスズメバチに似ていたことからイタリア語でスズメバチを意味する「Vespa」と名付けられたのだそう!そんなルーツを発見できる面白い作品です。

二つ目の部屋は、「DREAM LAND」という遊園地のような楽しい空間。ベスパの車体がグーンと伸びて……

滑り台になっているんです! 降りた先にはPiaggio社の創業の地であるトスカーナをイメージしたジオラマや、地域の特産物(パスタ、ワイン、ジェラート)のフォトブースがあります。

こちらは工場をイメージした「FACTORY」ゾーン。プラモデルのキットのように配置されたベスパの部品は、男性たちの目を釘付けにしていました。

過去の販促用ポスターが展示された通路。昔の「ベスパ」の広告イラストレーションは、本当に素敵で夢があります。

通路の先には両端をかじられたリンゴのグラフィックが。これは「ベスパ」の1969年のキャンペーン”Chi Vespa mangia le mele”(Whoever dares to eat the apple)に使われたものだそう。

この当時の「ベスパ」の広告メッセージは、1967年にアメリカで始まったSummer of Loveの波を受け、自由を謳歌する時代の雰囲気を反映しているような気がします。

実は、展示を観るまではよくあるインスタジェニックな若い人向けのイベントかな…と若干気後れしていたのです。実際、あちこちで撮影大会が行われているので、その要素ももちろんあります。

でも、個人的には「ベスパ」という馴染みのあるプロダクトを通じて、60年代や70年代のスペースエイジなインテリアやアドデザインを堪能できるのがとても嬉しかったです。

むしろ歴史や時代背景を知る年配の方が行っても面白い展示ではないかなと思います。

こちらは全面鏡張りの特別な部屋。入口に係員さんが立っていて、1組ずつ入場することができます。パステルカラーのベスパとバルーンが可愛すぎる夢の空間でした。

会場のあちこちに、絵になるフォトスポットが設けられています。ぜひ、カメラを持って出かけてみてください。

「ベスパ」の世界観を表現した特設カフェや、オリジナルグッズの買えるショップもぜひ覗いてみてくださいね。

About Author

東京で20年間、女性誌やWEBメディアの編集者をしていました。2019年7月よりタイ・バンコクに移住。ゆるゆるとブロガー/ビデオグラファー修行中。

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